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help RSS 【本】自閉っ子は、早期診断がお好き

<<   作成日時 : 2007/03/09 22:54   >>

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先日買った4冊の本のうち、スラスラと興味深く、著者には少々申し訳ないけれど楽しかった本です。笑っていいものか躊躇するんですけれど、まぁ、定型発達の人だって、とんだ勘違いをやらかすことはあるし、それも過去になれば笑える話になることもあるので、楽しんでいいかな〜と。

「自閉っ子、こういう風にできてます!」で、ニキ・リンコさんとの共著をされていた藤家寛子さんの新刊です。

  自閉っ子は、早期診断がお好き

アスペルガー症候群の藤家さんは、ニキさんとの共著の本を出版された後も、定型発達の社会の中で、自閉脳をフル回転させて奮闘すればするほど、とんでもなくファンタジーな勘違いゆえに、現実社会の泥沼に足をとられて抜き差しならない大変な状況に陥っていました。藤家さんの出身地は偶然、NPO法人それいゆのある県。彼女はそこで支援を受けることとなって、やっと本来の自分を取り戻し、社会への適応のためのスキルをスモールステップで身につけることや、支援の人がいることで、今までできなかったこともできるようになってきました。

その過程の、勘違いのお話の数々は、ほんとに申し訳ないですが、楽しんで読ませていただきました。著者にとっては、パニックもパニック、大混乱で、倒れてしまうほどの大変な時期のお話だけに、笑ってはいけないとは思うんですけれどね。ただ、ニキさんの著書をご紹介したときにも書きましたが、嘲笑うほうの笑いではなく、定型脳では知りえなかった、そんな勘違いをなさっていたのかという驚きと自閉ワールドの不思議な旅にいざなわれたような興味深さとがない交ぜになっての面白さです。

こんなに健気で、一生懸命なアスペルガー症候群の人のお話を是非知っていただきたいと思います。

                   


アスペルガー症候群や高機能自閉症と呼ばれる障碍は、知的障害がないために、軽度発達障碍とも言われますが、私はこの”軽度”が、誤解を招くと思われるので使わないことにしています。知的障害がなくても、自閉症の障碍特性をもつ限り、社会の中で生きていくときの困難さが軽度であるとは全然言えないからです。知的障害の有無や軽度・重度ではなく、それぞれのニーズが違うということに着目すべきだと思っています。

成人当事者の方々から伺う話によると、文化圏そのものが違っているかのようだそうです。確かに、同じくニキさんの著書「自閉っ子、深読みしなけりゃうまくいく」を読んでみても、このたびの藤家さんの新刊を読んでみても、定型発達の人との考え方や距離感や体感が違っています。見方が違うだけでなく、やはり、身体的な感覚が違うので、どうみても体に無理をしすぎているだろうと思われても、本人は気づかず、倒れてしまうこともあるようです。

我が家のベルも、お腹がいっぱいになった感覚がわかりづらいし、藤家さんのように、噛むことが苦痛なのかあまり噛まずに、但し、ベルは藤家さんと違って食いしん坊なので、丸呑み状態で食べ過ぎて、吐き戻ししやすいです。また、人との距離感(パーソナルスペース)にも疎いですし、背中にしょったカバンのことまで考えないから人にぶつかることもあります。

優先順位もなかなか決められない。どちらかというと、・・・いや、間違いなく、自分の希望が優先されて、緊急性で優先順位が決められるとは限らないです。例えば、うちでは通信教育のチャ○ンジをやっていて、毎月きちんと添削の提出を出していますが、1週間後にせまった学校の定期テストの勉強より、そっちを先にやろうとしますので、届いたチャ○ンジは私が隠すようにしています。ほんとはこれを機に優先順位のつけ方を教えなきゃいけないんでしょうけど、私の頭の中の優先順位が、「定期テストの勉強!」なもので・・・。(苦笑)

バスにも乗れて、普通の学校・学級にも通えて・・・というだけで、「普通の子」と思われるのは定型発達の人が安易に陥りやすい考え方なんですよね。バスに乗れただけではダメなんです。自分の降りたいバス停とその前のバス停の間でブザーを押すこと、このタイミングを覚えるのだって一苦労でしたし、降りるときには運賃を支払うなりせねばなりません。通学は定期券だから、ベルは定期を見せるだけで降りられるのが嬉しかったようですが、どこの土地のどんなバスでも乗り降りできるかといえば、かなり混乱することでしょう。降りるバス停によって運賃が違うケースもあるでしょうし、お札では運賃を支払えないので両替せねばなりません。そういうことは、私達だって戸惑うことはありますが、大体、降りる前にどうやって支払うのかくらいは考えて前もって用意しますし、空気が読めてこそ、他の人がどのように降りているか観察してなどの対処もできます。

ベルは、初めての一人でのバス通学から1年、ここのブログでも度々書いてきましたが、いろんなことがあったようですが、それなりに何とか対処してきたようです。でもよほど自信がなかったのか、必ず、何事か通常と違ったことがあると、ケータイでメールを送ってきていました。それでいいんだよというと安心して、学習していくようでした。

藤家さんのこの本にも書かれているように、私もベルをみて常々感じていたことですが、頭の中で理解していても、体験してないとわからない、経験するから実感するのだということではないでしょうか。しかし、それはできるだけ失敗経験でないほうがいいんです。自己肯定感や自己達成感のために・・・。だからこそ、支援の手があれば、勘違いの泥沼、蟻地獄に陥らずに、適応する力を身につけていくことができるのだと思います。

ベルのことは、彼女の頭の中でどんな自閉ワールドが広がっているのかわかりません。藤家さんやニキさんのように言葉で語ってくれたら、やはり私は面白がるだろうとは思います。そこそこ想像はしてみるものの、そこはほら、「深読みしなけりゃ」というニキさんのお言葉があるように、実は「なぁんだ、そんなことだったのか。」という発見をするかもしれませんものね。
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